心の病は身体に現れることもある【心身症治療にも役立つ情報】

医師
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まじめな人は要注意

ナース

患者の自覚が重要

心身症とは、神経症やうつ病、精神分裂病などとは病気の性格が違い、心に原因があるのに体に症状が現れる病気です。心身症は、子供から高齢者までどの年齢層でも起こる可能性がありますが、心身症になる人には次のような性格的な共通点があります。まじめで人当たりがよい、几帳面で融通が利かない、自信満々でストレスとは無縁と思っている、情感に乏しく感情の起伏があまりない、気分転換が下手、芸術などには無関心などです。一般的にまじめで几帳面で、勉強や仕事がよくできて、周囲からも期待されている望ましい人格の持ち主であることが多いものです。しかしそのため、自分の心に原因があるとはなかなか認めたがらず、治療が遅れることがあります。心身症の治療の第一歩は、患者自身が心身症を自覚することから始まります。その自覚がないと、治療の効果は上がりません。どんな原因でストレスがかかり、病気を発症したのかを正しく知り、そのストレスに耐えられる生活行動を着実に作り上げていくことが重要になります。

体と心の治療が必要

心身症の治療においては、身体面と精神面の両方を扱います。まずは、身体の症状に対して、対症療法としてそれぞれの治療薬のほかに、精神安定剤や抗うつ薬を用いることがあります。例えば、心身症による高血圧には、抗不安薬を用いると血圧の上昇が抑えられることがあります。そのうえで、精神療法として、心理的な要因や性格的な特徴を患者自身が自覚するように持っていき、そこから心理的な問題の解決を図ると同時に、人間関係や生活方法を改善するなどしながら、治療効果を上げる方法がとられます。例として、訓練や自己暗示によって段階的に緊張をほぐし、体の自律機能の回復を図りリラックスのコツを会得する、自律訓練療法があげられます。また、家族の協力も重要になってきます。患者の家族にも心身症の状態をよく理解してもらい、生活面や性格面からストレスを緩和するよう働きかけてもらいます。また、職場や学校などに原因が認められる場合は、環境面や人間関係などの改善協力を可能な限り求めていくことも必要になります。